会社は価値創造社会の部分システムと理解しよう
〜より生産性の高いシステムに作り変えるために〜

動的平衡を保つオープンシステム
システムとは仕組みのこと。ただし単独で完結するものではなく、周囲の影響を受けて動的平衡を保つオープンシステムである。仕組みは固定的ではなく外部環境や内部に取り込んだ資源から影響を受けて流動的に変化していく。その変化を察知し、フィードバックと受け取って調整していくことで安定的な仕組みとなる。仕組みは一度作ったらそのまま作動するものではないということ、手入れすることであ安定的に同じ動作をするものだということを知っておかなければならない。知っていても、うまく動いている間はつい忘れがちなのだが。

システムの重層制
会社というシステムは地域や国や経済圏というシステムの一部である。それらもまた人間の社会システムの一部であり、人間社会もまた地球の生態系(エコ・システム)の一部である。

会社の「仕組み」とは決め事のことである。資金や固定資産など、簡単に動かせないものがあるとはいえ、それらをどう動かすか決めたのは“人間の意思”である。「この機械を入れたらこのように生産できて、このくらい売れるだろう」という想定に基づいて作られた、「このように運用します」という決め事。決め事は物体ではない。情報である。会社の実態は設備でも本社ビルでもなく、経営者をはじめとした関係各社の頭の中にある「こういう仕組みで価値を作り出し、このような仕組みで売る」という一連の情報なのである。

システムといってしまうと、IT関連の話に聞こえるが、本来の意味は「目的を遂行するための体系や組織(コトバンク)」「相互に影響しあう要素から構成されるまとまりや仕組みの全体(Wikipedia)」である。会社では金や物や書類がやりとしされているが、それらは本体ではなく、それらに含まれる情報こそが、やりとりされているものの本体である。IT化が全く進んでいなかったとしても、会社はもともと情報システムなのである。

ITはInformation Technologyの略で情報技術のこと。情報システムのことではなく、情報システムを支える技術のことある。システムエンジニアは情報システムを構築する技術者。会社という情報システムを情報技術によって良くする人である。アナログで動かしていた情報システムをコンピューター上に載せ替え、手がかかりすぎてできなかったこともできるようにしてくれる。

コンサルタントが行う仕事の中の、業務プロセス改善という部分は、システムエンジニアと範囲が重なる。コンサルタントはコンピューター技術に詳しくないしシステムエンジニアは経営管理に詳しくないので、補い合って仕事をすることになる。